2001 9 12(水)    晴れ

 ◆◆◆ 終焉間近の名鉄4線 ◆◆◆ 



名鉄の豊橋駅はJRと駅舎を共通する

今月いっぱいで名鉄の揖斐・谷汲・八百津・竹鼻の4線区が廃止になる。行こう行こうと思っているうちに、とうとう9月になってしまった。これ以上ぐずぐずしていては、永遠に降りる機会を失う恐れが出てきたため、急きょ「名鉄グループ3DAYフリーきっぷ」を使って、なくなる駅を主体とした名鉄の駅めぐりに繰り出すことにした。この切符は、4000円で3日間、名鉄の全路線を始め、バスやフェリーなどにも乗り放題となる大変おトクな切符だ。現地での発売はないため、あまり知られていないようだが、愛知、岐阜、三重県以外の旅行会社で扱っている。有効期間は3日あるのでそんなにあわてる必要はなく、まずはJRから乗り換えた豊橋を起点に駅めぐりを開始する。豊橋から新名古屋を経て新岐阜に至る名古屋本線は、名鉄の中でも特に列車本数の多い動脈部分に当たるため、あまり張り合いはないけれど、スタートダッシュの気合いで、どんどん片づけてしまいたい。



豊川線も通常30分間隔の運転 諏訪町にて

ところが始めてみると、通常の都市部の駅めぐりとは全然勝手が違っていた。やって来るのは特急や急行ばかりで、なんと各駅停車は30分に一本しかないのである。詳しい時刻表が手に入らなかったので、上下の列車の組み合わせも見当がつかず、差し当たって順番に降りていくしかない。目の前をビュンビュン高速で電車が通過していく駅に風情などなく、こんな駅で絶えず30分待ちを強要されるのはちょっとうんざりしてしまう。それに1時間に2駅しか進めず、あまりに時間の無駄だ。国府から豊川線に入ってみたが、こちらは通過列車こそほとんどないものの、やはり30分間隔と状況は変わらず、効率の悪いことこの上ない。どうやら名鉄は大半の線区が30分ヘッドで組まれているらしく、少し甘く考え過ぎていたようだ。豊川までの8駅で、すでに昼近くまで経過してしまい、こんなことでは一日頑張っても成果はたかが知れている。それにしても、名鉄がこんなにも手強い路線だとは夢にも思わなかった。



無人駅だが兼山には古い木造の駅舎が残る

何とも阿呆らしくなってしまい、今回は廃止となる駅がそもそものねらいなのだから、とここで一旦駅めぐりを打ち切って、八百津線を訪ねることにする。名古屋方面へ出て、犬山線を乗り継ぎ、さらに広見線へと進む。かれこれ2時間以上の移動となるが、ダイナミックに乗った方が列車の旅は楽しい。それにせっかく乗り放題の切符を持っているのだから、どんどん活用したい。八百津線は、新可児からさらにスイッチバックする形で進んだ広見線の、明智から分岐する7.3キロの路線で、ディーゼルカーが行き来する非電化路線だ。かつては電化されていたのだが、経費節減のため昭和59年からディーゼルカーに切り替わった経緯がある。架線はすでに撤去され、無用の長物と化した電化ポールが線路脇にずらりと立ち並び、それがどことなく物悲しさを誘う。枕木の間にも草が生え、すでに廃線跡のようなすさみようだ。だが新型ディーゼルカーの足取りは軽快で、通い慣れた道を坦々と進む。



終点の八百津は駅員駐在の駅

こんな路線だが、列車はここでも30分間隔で運転されている。さっきの豊橋付近と違い、草むしたのどかな田舎駅での滞在なので、時間の経ち方が全然違う。途中の兼山には古い木造の駅舎が残っているし、終点の八百津は駅員滞在の駅で、映画「鉄道員」を連想させる。名鉄の名に隠れる感じで目立たなかった八百津線だが、ローカルムードたっぷりの風光明媚な路線で、もっと乗っておけばよかったと悔やむことしきり。ここを訪れるのは初めてで、これが最初で最後になるかもしれず、それを思うと残念でならない。そのあと広見線の駅も少し回ったが、途中の移動に時間を取られ、結局今日一日の成果は18駅とあまりふるわない結果となった。しかしもうそんなことはどうでもよく、今回は数より質の方を重視していきたい。残された日々はあとわずかしかないのだから、せめて悔いのない駅めぐりにしたいと思う。できればなくなる前にもう一度くらいじっくりと回ってみたい。

 

この日の乗下車駅

名古屋鉄道
・豊橋
・伊奈
・小田渕
・国府
・八幡
・諏訪町
・稲荷口
・豊川稲荷
・金山
・中野
・兼山口
・兼山
・八百津
・明智
・御嵩口
・顔戸
・御嵩
・学校前

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

         
8月29日

9月13日