2001
11 1 (木)
晴れ |
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◆◆◆ 行楽気分でテンポよく ◆◆◆ |
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ベッドタウン化が進む沿線だが、駅に慌しさはあまり感じられない 鼓滝にて |
過激な乗り降りが二日続き、体は早くもボロボロになっている。さすがにもう一日同じようなことを繰り返すだけの体力はなく、今日はもう少し楽な所を攻めようと、能勢電鉄を選んでみた。能勢電鉄自体に一日券はないけれど、関西には大部分の私鉄が乗り放題となる「3dayチケット」というすばらしい切符があるため、このような路線でも気にせずどんどん進めるのは助かる。能勢電鉄は、阪急宝塚本線の川西能勢口を起点に、川西市を南北に貫く鉄道で、一部の列車は阪急電鉄に乗り入れている。沿線はベッドタウン化が進み、日中でも10分間隔で電車が走る完全な都市路線のダイヤとなっているが、電車はワンマン運転で、無人駅も多い。比較的のどかな所を行く路線なので、昨日みたいにきつくはなく、今日は駅めぐり自体が楽しめる。小さな駅が多いので、10分あれば余裕だし、それに今日は無理して10分後の列車に乗る必要もなく、マイペースで行けるのがうれしい。 |
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どんな小さな無人駅にも自動改札機が設置されている 笹部にて |
ワンマン運転だが無人駅でも運転士が切符をチェックするわけではなく、その辺は乗客のモラルに任されている。とはいえ、無賃乗車等は難しそうだ。というのは、どんな小さな無人駅にも自動改札機が設けられ、絶えずモニターで監視されているからだ。ホームへの出入りには必ずその自動改札機を通らなければならない構造で、不正な入出場者に対しては、たちまち扉が閉まり、ブザーが鳴り響く。そのまま強行突破しようと思えばできそうだが、映像にはしっかりと残ってしまうはずで、へたに駅員を配置するより不正防止には却って効果があるかもしれない。持参の「3dayチケット」はもちろんこの自動改札機にも対応していて、どの駅でもスムーズに乗り降りできる。今回は阪急の梅田駅で買ったせいか、裏に阪急電鉄の印字があるけれど、この場合の運賃の配分はいったいどうなっているのだろうか。利用者にとってはどうでもいいことだが、ちょっと気になるところではある。 |
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妙見口の駅舎はこぢんまりとした木造で終着駅としての味わいがある |
北へ進むにつれ次第に山岳路線の様相を呈するようになり、トンネルも多くなってくる。山下を過ぎると単線へと変わり、急勾配、急カーブも現れ、なかなか見応えのある景色が展開される。このあたりまで来ると、あまり通勤路線というイメージではなくなるが、それでも駅は小まめに設けられ、山下−笹部間のように、駅間距離がわずか400メートルなんていう区間もある。終点の妙見口は、ハイキングで賑わう妙見山への玄関駅で、駅前はちょっとした行楽ムードが漂っている。ホームの先はそのまま改札口へと続き、段差なしで外へ出ることができる。どん詰まりの線路の果てに建つこぢんまりとした木造駅舎はとても絵になり、終着駅独特の哀愁が立ちこめている。ここまででこなした駅は15駅。特に急いだわけではないが、本数が多い路線なので、昼過ぎには早くも片づいてしまった。駅めぐりそのものを楽しむには、やっぱりこのくらいのゆとりが必要なようだ。 |
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駅舎の背後から山頂へと続く線路が旅情を掻き立てる 黒川にて |
今日の駅めぐりはまだ終わりではなく、駅前からバスに乗り、山道を5分程度走った妙見山の麓までやって来る。ここから山頂までケーブルカーが走っているのだ。集落から離れた人家の少ない所なので、登山客のほとんどいない今日の駅は気味悪いくらい静かだ。それでも列車は20分間隔で運転され、乗客ゼロの便も珍しくない。運営は同じ能勢電鉄だが、「3dayチケット」は使えず、別に切符を買わなければならない。少々しゃくだが、片道270円とケーブルカーにしては安く、それに客がほとんどいないのだから、フリーパスで乗っては気の毒だ。窓口にいて一人で駅を管理していたおばちゃんは、発車時刻になるとそのまま運転士へと「変身」し、列車運行中の5分間、駅は無人となる。列車は上下の駅から同時に発車しているので、つまり二人のおばちゃんがそれぞれ交互に駅を管理し、また運転士も兼ねるというなかなか合理的なシステムがとられている。
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急勾配を進む様は見ているだけでも迫力がある ケーブル山上にて |
ケーブルカーの駅めぐりというのは、いわば特殊な部類に属し、いつものペースから完全に外れてハイキング気分が楽しめるのがいい。斜面にへばりつくようにして登るスリルは迫力満点で、これまでの疲れが一気にほぐれていくようだ。登山に来たわけではないので、そのまますぐに折り返し、これで今日の予定である能勢電鉄の完全下車が達成した。日没までにはまだ時間があり、もう少し他を回ってもよかったのだが、中途半端過ぎるのも後味が悪いので、今日はもうやめにする。なお、「3dayチケット」の有効期間は通常連続3日間だが、時たま期間限定で任意の3日用を発売する時があり、今日買ったのはその任意の方で、12月25日までに残りの2日を使えばいいことになっている。だから無理して明日も回る必要はなく、ひとまず関西地区から引き上げる。しかし今回の旅はまだ終わったわけではなく、引き続き福井へと移動する。一息つくのはまだ早い。 |